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ミネラルとは
ミネラルの働き
ミネラルについての常識
天然と合成の圧倒的違い
バランスが大切
ミネラルの摂取法
ミネラルと農業

サルデチエラ



ミネラルとは


  ミネラルについての解釈や説明は、人により若干の違いがあります。Mineralを英語辞書で調べると、鉱物とか、無機物となっています。その語源はMine(鉱山)にあり、岩石や粘土鉱物に含まれることを意味しています。   人との関わりでミネラルを考えると、ミネラルは必須栄養素の一つです。人体は50種類を越す元素で構成されていることが分かっています。IAEAの資料によりますと、このうち有機物を構成する酸素(O)、炭素(C)、水素  (H)、窒素(N)の4元素が人体元素の96.6%を占めます。そしてカルシウム(Ca)、リン(P)、硫黄(S)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)の6元素で3.19%を、残りの40を越す元素は僅かに0.21%にすぎ  ません。40を越す元素の中には健康上問題になる元素も含まれます。そこで、6元素と40を越す元素のうち生命体に何らかの有用な機能性を持つ元素をミネラルと呼ぶことにします。また、元素は必要とする量によって多量元素、  中量元素、微量元素、超微量元素等と分けて呼ばれることもあります。ミネラルというのは非常に大きな概念なので、ここではミネラルと元素の両方を使うことにます。

ミネラルの働き


 人は60兆個と言われる細胞からできています。細胞には、DNAからなる遺伝子が存在し、様々な指令を出しています。この指令によって3000種類を越す酵素が働き、タンパク質合成、エネルギー代謝、浸透圧調節など 代謝系の維持調節、免疫機能維持調整などの活動が日夜行われます。酵素が活発に働くためにはカルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、銅、ニッケル、セレン、モリブデン等が必要であり、骨形成にはカルシウム、マ グネシウム、リン、亜鉛、フッ素、ケイ素等が必要です。さらに、免疫系が活発に働くためには、その情報 伝達物質であるサイトカイン等の活性中心に存在する亜鉛、鉄、 銅、セレン、その他が必要になります。これら 以外のミネラルでは、硫黄はアミノ酸の構成要素として、鉄はヘモグロビンに存在し酸素の運搬に、ヨウ素は甲状腺ホルモンの構成要素として、クロムは血糖値や耐糖能に関係する糖代謝に関与し、コバルトはビタミンB12 の構成要素として、それぞれ働いています。したがって、これらミネラルの補給如何によって、特定酵素の活動低下による軽い倦怠感から遺伝子発現に係わる重大な免疫系不全や器官異常までの 様々な不具合の改善を左右することになります。


ミネラルについての現在の常識


  ミネラルと言えば、カルシウムやマグネシウムを思う人が多く、微量元素ミネラルを考える人はそれほど多くないと思います。カドミウムによるイタイイタイ病、砒素中毒、水銀中毒のように過剰による障害が先行するため、良い
印象はありません。研究においても酵素活性に必要であるが、それ以上の必要性は認めず、ましてや微量元素の薬理効果については考慮の範囲外でした。健康維持にミネラルの重要性が消費者に認識され始めると、サプリメントとして、
複数のミネラルを混合して販売されるようになってきました。ところが、ミネラルは無機のままでは吸収効率が極端に悪いと考えられ、アメリカではキレート化して製品にしているように、アミノ酸やクエン酸と結合させないと吸収され
ないと考えられています。
 しかし、多くのミネラルはお茶や水に溶かして摂取しただけで効果が現れることは多くの人の摂取体験から明らかです。無機形態で吸収の悪いミネラルは食事と一緒に摂ることによって吸収効率を上げることができます。逆に食物繊維
と結合して吸収が低下するミネラルもあります。
 したがって、天然複合ミネラルについては飲料水に溶かして飲むことと炊飯器に入れて炊くなど食事と一緒に摂ることの両方を併用すれば良いと考えます。
 最近になって、研究機関で微量元素、超微量元素などミネラルの摂取による健康回復や維持効果が口にされています。微量元素の薬理効果に対する研究への関心のさらなる高まりを期待したいものです。


天然ミネラルと合成ミネラルの効果の圧倒的違い


  ミネラルのサプリメントには2種類から数種類を混合した合成ミネラル製品が多く販売されています。一方、粘土鉱物、岩石、塩湖などから取り出した天然のミネラル製品も存在します。これらは健康維持にどの程度効果があるのでしょうか。
 私たちは、粘土鉱物から取り出した天然物で24種類以上のミネラルを含む製品(サルデチエラ)と骨に必要であることが明らかな4種類のミネラル混合物と8種類のミネラルの混合物を別々のラットに摂取させ、その効果を比較しました。 その結果は、天然ミネラル・サルデチエラでは若いラットも年を取ったラットでも明らかに増骨細胞が増加し、骨量の増加が確認されたのに対し、4種類又は8種類の混合ミネラルを摂取させた場合は、増骨に関与する酵素や増骨細胞の 減少が確認されました。
 これらの結果から、合成ミネラルは特定のミネラルを増加させるため、他のミネラルとのバランスが崩れ、少ないミネラルを補給するために、骨を溶かして供給するものと考えられます。骨を強化するために摂取したミネラルが逆にバラ ンスを崩し、骨中のミネラルを溶かし出すと言った逆の結果になることに注意が必要です。
 骨量の増加や運動時のミネラル補給には、合成ミネラルではなく、天然ミネラルを摂取すべきです。


摂取ミネラルのバランス


 ミネラルを増骨や運動時補給のために摂取するには合成ではなく天然ミネラルの摂取が大切であると上の項目で示しました。それでは摂取すべきミネラルバランスはどうあるべきか考えてみましょう。
 食べ物以外のサプリメント等から摂取するミネラルのバランスについての研究情報は現時点ではありません。厚生労働省はいくつかのミネラルについて1日に摂取すべき所要量を示しています。これは箇々のミネラルの推奨摂取量を示し ているに過ぎません。また一部の微量ミネラルについての情報も不足しています。

 天然ミネラルに含まれる各元素の組成比(バランス)は、人体を構成している元素組成に近いものや血液に含まれる元素組成に近いものが良いと考えます。もちろん有害元素が含まれないことは大切なことです。


ミネラルの摂取法


 ミネラルと言えば、通常野菜、海藻、果物等から多くを摂取します。これらに含まれるミネラルはその種類によっては食物に含まれる繊維などと結合して、吸収が妨げられたり、逆に食物成分と一緒になって吸収が促進されるものがあ ります。したがって、サプリメントのミネラル・サルデチエラを効率よう摂取するためには、半量は食事と一緒に摂取すると同時に、残りは水に溶かして飲むのが良いと考えています。
 摂取法については、それほど神経質になる必要はありません。全量食事に加えて摂取しても、逆に水溶液で摂取しても吸収に極端な差は出ないので、生活のスタイルに合わせて摂取すれば良いでしょう。


ミネラルと農業

 1)品種の問題
 最近の消費者は、灰汁の少ないもの、甘みの強いものを好むため、これに合わせて品種改良が進められてきました。又一方、化学合成農薬と化学肥料の大量投入によって生産を上げるため、これに適した品種の改良に力が注がれてきました。 この結果、作物のミネラル含量は食品成分表によれば1982年から2000年の約20年間に明らかな減少が見られます。この減少は栽培法が変化による土壌劣化の進行に起因するだけでなく品種改良も一役買っていると考えられます。
 成分表からミネラル含量の変化を比較する場合注意が必要です。改訂日本食品標準成分表は1954年に、第3訂栄養成分表は1963年に作られています。現在の第5訂の成分表にあるミネラル含量と第3訂成分表以前のミネラル含量を比べた 場合、かなりの変化が見られます。第3訂以前のミネラル含量には分析法そのものに正確さを欠くものがあり、成分によっては正確な比較は困難と考えるべきです。

2)近代農法の問題
 近代農業は、化学合成農薬と化学肥料の大量投入や機械化の導入によって生産を上げてきました。その結果土壌への有機物の投入による微量ミネラルの供給が不十分となってきました。また日本の多い降水量が流亡を促進し供給を上回 る状況となり、土壌中の微量元素の減少を招いています。もちろん一部のほ場では、特定の微量元素の過剰負荷が起こっている場合もあります。このような土壌ではミネラルの吸収における拮抗作用によって他のミネラルの吸収が抑制 されるため、ミネラルバランスの悪い農産物が生産されることになります。さらに、最近は大半の野菜がビニールハウス内で生産されます。ハウス内は温度が高いため、野菜の生育は促進されます。いわゆる促成野菜になるわけです。生 育期間が短いことは微量元素ミネラルをはじめミネラル一般の吸収量が少なくなることを意味します。即ちミネラル含量の少ない野菜が生産されるわけです。このことは、土を使わない水耕野菜においては一段と促成栽培型になるためミ ネラル含量の減少とバランスの悪い野菜が増えることになります。
 この30〜40年間に、ミネラル含量が減少した原因は、品種の問題、合成化学農薬と化学肥料の多量使用の問題、ハウス栽培や水耕栽培の増加が関係しています。
 土と農産物の関係について一言言及します。図は命の連鎖を示したものです。私たちは大昔から土を肥やすことに精を出し、その土から収穫した農産物を食べてきました(図の左)。この農産物は、大地からの50以上に及ぶ元素(ミネラル) を時間を掛けて吸収した力のあるものでした。しかしこの40年のうちに生産方法は大きく変わりました。近代農法(図中)によって堆肥の使用は減少し、化学肥料(窒素N、リンP、カリウムK、カルシウムCa、マグネシウムMg)を大量に使用し たため、土壌の微量元素含量は低下しました。必然的に窒素過多の農産物が大量生産され、微量元素の少ないミネラルバランスを失した農産物を食べることになってきました。
 水耕栽培の問題点を考えてみたいと思います(下図)。植物は16元素で作ることができます。仮に天水を使って肥料を溶かして野菜を生産した場合、その野菜は16元素しか含まないことになります。ところが人間は少なくても現在23元素が 必要と考えられていますが、論議は続いていて、36元素が必須であると考えている人もいます。おわかりのように天水を使って生産した野菜は人間に必要な元素が7〜20元素不足した欠陥野菜と言うことになります。一般的には、微量元素を 含む地下水などが使われるため、元素の問題はなくなります。しかし水耕野菜に含まれるミネラルは使った水のミネラルに依存することになるわけで、このことに留意すべきです。
 水耕栽培では、無農薬を目指すため、微生物の関与を排除します。しかし私たちは大昔から土壌を培地とし、微生物の産生する有用成分を養分として育った農産物を食べてきました。こう考えると、水耕野菜は未経験の野菜なのです。これ からの水耕野菜に求められることは、土壌微生物が産生する有用成分や微量元素ミネラルを豊富に含む資材等を培養液に加えることによって、ミネラル豊富な健全農産物を生産提供することが必要です。

 

命の連鎖


 

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